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被災地での看護師の役割と今後

2011年3月11日、東日本大震災という未曽有の大災害が起こりました。 被災地で看護師に求められる役割はどのようなものがあるのか、そして今後の課題を見ていきましょう。

1.災害時の貢献

地震や津波また噴火や台風被害などの災害時に医療行為を行う病院が災害拠点病院です。 他に災害医療に携わる看護師としてDMAT(災害医療チーム)の隊員看護師というものがあります。

災害拠点病院は2次医療圏ごとに1つ以上配置することになっており、一般病棟よりも独自の業務が多くあります。 そのため看護師も日頃から災害時の対策をしておく必要があり、指揮系統を明確にしておかなければなりません。

他にはエアーストレッチャーの使用法を理解し、緊急時に患者を安全に避難誘導できるように訓練しておくことも重要です。

現在はDMATの保有は災害拠点病院にとって必須条件とはなっていませんが、今後は見直されるでしょう。

また災害時には他地域からのDMATや救急医療チームの援助を受ける可能性が高いため、受け入れ体制の見直しも必要とされています。

震災をきっかけしにして災害医療に携わりたいと考えている看護師が増えているといいます。震災を過去の教訓として今後の医療に活かしていくことが大切なことと言えるでしょう。

2.災害後の医療活動

災害後、避難所から仮設住居への転居が全て終了するまでには半年間かかっています。 半年間は避難所で臨時診療が行われていました。

身体的損傷や病気もさることながら知人や肉親を失ったり震災の記憶のトラウマによって心に問題を抱えている人も多くいます。

そうした人々の心のケアもまた重要な問題です。

3.今後の課題

被災地での病床数や医療従事者の減少がたびたび話題になります。 甚大な被害のある災害だと医療機関の全壊や一部損壊だったり、医師や看護師の病気、怪我、死亡などによる減少で従前の業務が再開できないケースも多くあります。

また再開出来たとしても人員不足のため十分に満足のいくサービスが提供できず、 患者が受診をためらい控えてしまう受診抑制という新たな問題が出てきてしまいます。 被災地では看護師を必要としているのです。

ここで目を向けたいのが潜在看護師の存在です。日本には全国で55万人以上いるとされています。 潜在看護師の1割が復帰するだけでも日本の看護師不足は解消されるという試算もあるほどです。

ただ、復職には子育てとの両立やブランクの不安など多くのハードルがあります。

これを解消するためには国や各都道府県のナースセンター、民間企業などが互いに連携をして、 どこの地域にどれだけの潜在看護師がいて需要があるのかを把握したり、復職の支援研修を行ったり、 保育施設の充実をはかる必要があるでしょう。

中には実際に看護師支援制度に取り組んで研修等を実施している団体もあります。 これらの不安や問題が解消されれば、被災地のみならず日本の看護師不足の解消に大きく貢献できるはずです。

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